若い人のための洋楽ロック&ポップス名盤案内

やがて聴かれなくなるかもしれない'60~'80の海外ロックやポップスの傑作(個人的な意見)を紹介します。

2015-01-01から1年間の記事一覧

Vol.24 “HEROES” David Bowie 1977

ボウイ史上、最強のメンバーと 創り上げたロックは、ダークでアグレッシブ。 ヒーローズ/デイビッド・ボウイ 名作『ロウ』に続く、ベルリン時代の2作目。名曲「Heroes」を収めた、ダークで切れのあるサウンドがすこぶるカッコいい!完成度では前作を上回っ…

Vol.23 Stop Making Sense Talking Heads 1984

絶頂期の自信と勢いが みなぎった、ファンキー大宴会。 ストップ・メイキング・センス /トーキング・ヘッズ トーキング・ヘッズの代表作といえば、『リメイン・イン・ライト』(全米19位)だ。ロックの名盤でもある。でも、個人的な意見でいうと、あれはヘ…

Vol.22 Gonna Take A Miracle Laura Nyro and LABELLE 1971

甘美でエモーショナル、歌う歓びに あふれた珠玉のソウルカバー集。 ゴナ・テイク・ア・ミラクル/ローラ・ニーロ&ラベル 自作曲で勝負するシンガーソングライターが、シンガーに徹した全曲カバーのアルバムが一番なんて、失礼な気もするが、ローラ・ニーロ…

Vol.21 Nothing Like The Sun Sting 1987

シリアスな歌詞だが、ジャズやラテン音楽なども 取り込んだサウンドはエレガント。 ナッシング・ライク・ザ・サン/スティング ジャズやワールドミュージックのテイストを巧みに取り込み、コンテンポラリーなロックに仕上げたソロ2作目。全英1位、全米9位、…

Vol.20 Songs In The Key Of Life Stevie Wonder 1976

名曲、ヒット曲がたっぷり、 神がかった絶頂期の総決算。 キー・オブ・ライフ/スティーヴィー・ワンダー 神がかっていた、と言われる70年代のスティーヴィーの総決算的アルバム。全米No1シングルをはじめ、代表曲がそろった充実の内容。レコード盤では2枚組…

Vol.19 Revolver The Beatles 1966

革新的なスタジオワークから生まれた、 創造性あふれる意欲作。 リヴォルバー/ビートルズ レコーディングバンドに生まれ変わったビートルズの新たな一歩は、進化したソングライティングと革新的なスタジオワークが融合、彼らのアルバムの中でも、ひときわク…

Vol.18 Silk Degrees Boz Scaggs 1976

ソウルをまろやかな甘さで包み、ロックで 仕上げた都会的なブルー・アイド・ソウル。 シルク・ディグリーズ/ボズ・スキャッグス 70年代のブルー・アイド・ソウルの名盤だ。ソウルやアメリカ南部R&Bの渋味を、まろやかな甘さで包み、ロックのスタイルで表現…

Vol.17 Close To The Edge YES 1972

曲、パフォーマンス、すべてが完璧。 バンドが絶頂を究めた大傑作。 危機/イエス 好き嫌いは別にして、『危機』はパーフェクトなアルバムだ。楽曲、演奏、アートワークも含めたアイデアすべてがこれ以上、足すものがないくらい素晴らしい。プログレッシブ・…

Vol.16 THE DOORS 1967

文学的な世界観と多様な音楽性を 内包、熱気をはらんだクールな衝動。 ハートに火をつけて/ザ・ドアーズ デビューアルバムにして、ロックのマスターピースとなった名盤。バンドの最高傑作という点では次作『まぼろしの世界』が挙げられることも多いが、有名…

Vol.15 The First Of A Million Kiss Fairground Attraction 1988

古いジャズやトラッドの香り漂わせ、 魔法のようでもあり、ロマンティック。 ファースト・キッス/フェアグラウンド・アトラクション きらびやかなロックやポップス全盛の’80年代後半、素朴だけれど、ルーツ音楽の美しい香りを漂わせるバンドがいた。彼らは…

Vol.14 Sweet Baby James James Taylor 1970

シンガーソングライター時代の 始まりを告げた、やすらぎと癒しの歌。 スウィート・ベイビー・ジェイムズ/ジェイムズ・テイラー それまでのフォークとは異なる、新しいスタイルのシンガーソングライター像を決定づけた男、ジェイムズ・テイラー。自らの体験…

Vol.13 Band On The Run Paul McCartney & Wings 1973

ビートルズの呪縛から脱出、 ソロキャリアの飛躍をもたらした傑作。 バンド・オン・ザ・ラン/ポール・マッカートニー&ウイングス ソロ時代の最高傑作という評価もさることながら、ビートルズの呪縛から逃れ、新たな飛躍のきっかけとなった点で、ポールにと…

Vol.12 LIVE Donny Hathaway 1972

グルーブと熱狂が一体化、 早逝の天才が放った渾身の名演。 ライブ/ダニー・ハサウェイ グルーブ全開の演奏と聴衆の熱狂が一体となって押し寄せる感動といったら!ローリング・ストーンズ誌が選ぶ史上最高のライブアルバム50選にも入った大傑作である。全米…

Vol.11 LET IT BLEED THE ROLLING STONES 1969

名曲、ライブ定番曲が揃った、 ストーンズ流スワンプ・ロック。 レット・イット・ブリード/ローリング・ストーンズ 古典ブルーズやカントリーなど米国南部ルーツ・ミュージックを咀嚼し、ストーンズ流スワンプ・ロックを確立。音楽的、名声ともに飛躍を遂げ…

Vol.10 Aja STEELY DAN 1977

一流どころの名人芸が織り込まれた、 贅を尽くして創られたハイブリッド・ロック。 彩(エイジャ)/スティーリー・ダン 当代一流のミュージシャンを大勢集め、名人芸を引き出し、ロック、ジャズ、ソウルをハイブリッド化。洗練の極みともいえるサウンドを実…

Vol.9 Ⅲ Peter Gabriel 1980

非西洋世界のリズムを取りこみ、 衝撃の音響で奇才としての本領を発揮。 Ⅲ/ピーター・ゲイブリエル 英国ロックを席巻しつつあったニューウェーブの意匠に、アフリカ音楽などの非西洋世界のリズムを取り込み、聴いたこともないドラムサウンドで衝撃を与え、…

VOL.8 Pet Sounds The Beach Boys 1966

孤高の天才がありったけのアイデアと、 情熱を注いで作った早すぎた大傑作。 ペット・サウンズ/ビーチ・ボーイズ それまでのロックやポップスでは想像もできなかったアイデアが盛り込まれていながら、普遍的な魅力を持つ早すぎた大傑作だ。そして色々なエピ…

Vol.7 IV LED ZEPPELIN 1971

評論家やファンを黙らせ、 予想の斜め上をいったロックの金字塔。 IV/レッド・ツエッペリン 静と動、激しさと穏やかさが見事に編み込まれた壮麗なアルバムだ。ツエッペリン(以下、ゼップ)はハードロックのかたくななイメージを覆しただけでなく、ファンや…

Vol.6 Tapestry Carol King 1971

スタンダード級の名曲が揃った、 決して色褪せない私小説的作品。 つづれおり/キャロル・キング 15週全米1位を獲得しただけでなく、約6年も100位以内にチャートインし続けた色褪せない名盤。もし『つづれおり』が21世紀の今、新作として出たとしても、当時…

Vol.5 From Langley park to Memphis Prefab Sprout 1988

屈指のメロディメイカー率いる、 英国ロックの至宝が放った快心のヒット作。 ラングレーパークからの挨拶状/プリファブ・スプラウト 英国ロック、ポップの至宝と呼ばれるバンドのサードアルバムだ。代名詞的作品ではないが、全英トップ5に入ったヒット作で…

Vol.4 What’s Going On Marvin Gaye 1971

ソウルの枠をはるかに超えた、音楽世界遺産級の大傑作。 ワッツ・ゴーイン・オン/マーヴィン・ゲイ 慈愛と哀しみの切々たる35分。あまりに有名なソウルの大名盤であるが、人類が滅亡するその日まで聴き継がれて欲しいアルバムだ。 『What’s Going On』は前…

Vol.3 The Dark Side Of The Moon PINK FLOYD 1973

15年間もチャートイン、難解なフリして 実に聴きやすいモンスターアルバム。 狂気/ピンク・フロイド 全米チャート200位内に741週、1973年から15年間チャートインしただけでも偉大なのであるが、たとえ大ヒットしなかったとしても、ポピュラー音楽史上大傑作…

Vol.2 Waiting For Columbus LITTLE FEAT 1978

豪快で超・ファンキー、アメリカンロック屈指のライブ盤。 ウェイティング・フォー・コロンブス/リトル・フィート リトル・フィートの入門盤としてはうってつけだ。それに70年代のアメリカンロックの傑作でもある。ライブ盤ということでは、大名盤の誉れ高…

Vol.1 AVALON  ROXY MUSIC 1982

もはや西方浄土の世界、英国モダンロックの到達点。 アヴァロン/ロキシー・ミュージック 30数年来のロキシーファンだから、ひいき目ではあるが『アヴァロン』は、評価もさることながら、唯一無二という点でも永久不滅の名にふさわしい名盤といっていい。 全…